トップページ > 交通事故とムチウチ > 症状からみるムチウチ

不意に起こる交通事故で引き起こされる症状である「ムチウチ」。
「ムチウチ」とひとことで言っても、その症状は軽いものから重いものまで、さまざまなものがあります。
その症状から「ムチウチ」とはどういったものなのか、引き起こされた理由などについて解説してみましょう。

比較的軽い、首や肩、背中などの痛みやこりなど。

「頚椎捻転型」というもので、交通事故で引き起こされる「ムチウチ」の中でも比較的軽めの症状のもの。
首の付け根、肩への靭帯や筋肉などの組織が衝撃によって引き伸ばされる形になったことで起こります。
数日痛みが続くことはあるものの、自然治癒していく程度の損傷です。

肩や首を普段のように動かせない。首や背中、肩や後頭部に痛みやこりがあり、他に頭痛・めまい。

「頚椎捻挫型」というもので、事故での「ムチウチ」の診断の80%がこの症状に該当するようです。
頭を支えている首の筋肉、靭帯や軟部組織などが断裂したり損傷を起こしてしまった状態。
損傷部分が治るには、6週間から8週間程度かかります。
しかもこの症状には頚部や後頭部に、痛みを伴うことが多いので厄介です。

知覚障害やしびれ、部分的な麻痺、筋肉が衰える、反射に異常がみられる。

「頚椎神経根型」といわれ、頚部の神経が脊髄からでているのですが、そに負荷がかかり、伸びてしまったり圧迫されて神経を支配する部分に損傷が起きている状態。
損傷が治癒するまで症状が続いてしまうため、一概にどのくらいで完治するといいにくいものです。

吐き気やめまい、目の疲れや不眠、耳鳴りや難聴、体の倦怠感、頭痛など。

「バレリュー症候群」といわれ、頚椎をいためたことによって交感神経に不具合が起きてしまうことで起こります。
「交感神経」とは自分の意思とは別でリズムをとって働いている自律神経のなかで「活動しているとき」の神経。
これが乱れてしまうと、心臓の動きや血流にも深く関わっているため、さまざまな体の不調を引き起こしてしまうのでとても厄介です。

歩行障害、上肢がしびれる・膀胱障害や直腸障害。

「頚髄症」というもので、頚椎そのものを脱臼してしまったり骨折するなどして損傷することで、手足の動きに障害が出たり、排泄などの部分に障害がでたりすることもあるんですね。

「ムチウチ」の症状でもこれだけ多くの症状が見受けられるものなのです。
さらに事故の当初だけ症状が現れるとも限りませんし、後になって症状がでることもありますので注意が必要です。