交通事故で発生した辛い「ムチウチ」の症状。
この症状の8割がたが、中度の症状の「ムチウチ」といわれています。
症状の改善にはできるだけ早い時期から、適切に治療を行うことが重要ということですが、「整骨院」ではどういった治療が行われるのでしょうか。

「整骨院」での治療の流れ

(1)問診
まず最初に、交通事故に遭ったときの状況や、衝撃の具合、いつ起こったのか、車などの損傷の状態などを詳しく聞きます。
その上で痛みが生じている場所について、痛みの具合の進行状況、過去の病歴などについても尋ねます。
このとき、治療について何か希望があるなら、伝えておくとよいでしょう。

(2)触診
整骨院では、体のバランスを重視しますので、まず目で見て体や骨のバランスについてチェックしていきます。
これは骨の左右のバランスや、脚の長さなどのバランスなど、状態を確認し、異常がないかを見つけるためです。
その後触診に移ります。
触診では、筋肉が熱を持っているところがないか、ハリなどの状態はどうか、歪みが生じていないかなど詳しく見て行きます。

(3)検査
交通事故の患者を専門的に診ている整骨院では、ここから「整形外科的検査」を行います。
これは神経系の障害が生じているのかいないかを検査するための「神経学に基づいたテスト」。
この検査を行うことで、「ムチウチ」の損傷の度合いや程度を推測することが可能なのです。
検査には「スパーリングテスト」と「ジャクソンテスト」の2パターンがあります。
もしこのテストで整形外科での精密検査が必要と判断されれば、整形外科を紹介してくれるところも。

(4)治療
交通事故の患者を専門に診ている「整骨院」では、さまざまな工夫をして施術を行います。
体の筋肉が弛緩した状態を作れるように工夫されたマットや、体を温めることで施術しやすくするといった心配りをしているところも。
「ムチウチ」の症状はひとりとして同じ状態の人はいませんので、個人に合ったプランを立てて治療に当たります。

整形外科から転院は可能?

整形外科での治療で症状が緩和しないなどといった場合に、整骨院に転院したい、といった声をよく聞きます。
整形外科でもその症状を緩和する処置しかできなくなり、それを続けて改善が見られない場合などには、整骨院に転院することは「可能」です。
ただし、担当の保険会社には、転院する旨をあらかじめ伝えておいてから転院するようにしましょう。