交通事故に遭ったら、最初に「ムチウチ」などの症状の診断をあおぐところが「整形外科」ですね。
首の筋や頚椎などの状態を診療してもらい、早い段階から適切に治療を開始したいものです。
では「整形外科」ではどのような治療で「ムチウチ」の改善を図っていくのでしょうか。

軽度の「ムチウチ」の場合

比較的交通事故の衝撃が軽く、違和感が少ない場合「ムチウチ」の場合は、特に軽微な場合、「何もしない」という場合もあるようです。
しかしやや違和感がある、首が痛い、などの場合、湿布や消炎鎮痛剤を処方したり、電気治療を行うといったことを主にしています。
軽度の場合なら、早い場合1週間から10日ほどで回復する場合もありますが、それでも必ず受診して、どんな状態なのかは確認をしておくべきでしょう。

中度の「ムチウチ」の場合

「理学療法」というものを使い、リハビリを行うのが一般的です。
これは「電気療法」や「マッサージ」、「牽引」などのことなのですが、中度の方でもこれらでだんだん回復する場合もあれば、症状が長引いてしまう方も中にはいるようです。
中にはなかなか治らないという方もいますので、おおよそ3ヶ月を目安にこれらの療法を行い、治らなかった場合は、他の療法に変えるなどの処置を行います。
ただ、「電気療法」や「マッサージ」「牽引」などは「ムチウチ」そのものの痛みや症状の「緩和」のために行われる処置ですので、根本的に治療しているのか、というと微妙なところではあります。

重度の「ムチウチ」の場合

交通事故の強い衝撃から、神経組織や脊髄などに損傷があった場合の「ムチウチ」は、手足が痺れたり、歩行に支障を来たすなどといった症状まで現れることもあります。
こういった重症の「ムチウチ」の場合は、レントゲンやMRIでも異常が現れたり、脊椎などに問題が発見されたりするケースも。
首の痛みなどの症状が長引いている場合などに行われるのは「神経ブロック注射です。
「神経ブロック注射」は傷みに対しピンポイントに麻酔の薬と、神経の炎症がある所を抑えていくための2種類の薬を使います。
「神経ブロック注射」とは、「ムチウチ」の辛い痛みの悪循環を断ち切るために行う治療法なんですね。
「ムチウチ」はレントゲンやMRIで異常が発見できない状態で神経組織が損傷していることもあるので、「ムチウチ」の症状が酷い場合は、総合病院の整形外科を受診するほうがいいかもしれません。